東大方式によるしみ・ニキビの治療(トレチノインによる治療)
トレチノイン(レチノイン酸)は米国ではシワ、ニキビの治療医薬品として、FDAに認可されており、非常に多くの患者さんに皮膚の若返り薬として使用されています。日本では認可されておりませんが、本院では米国の製品を輸入し処方しております。
トレチノインの皮膚に対する作用には以下のようなものがあります。
1. 角質をはがす。
2. 表皮の細胞をどんどん分裂させ、皮膚の再生を促します。
3. 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑えます。
4. 真皮でもコラーゲンの分泌を高め、長期的には皮膚の張り、小じわの改善をもたらします。
5. 表皮内でのヒアルロン酸などの粘液性物質の分泌を高め、皮膚をみずみずしくします。
表皮の細胞は表皮の一番深い層(基底層といいます)で生まれてから、徐々に表面に押し上げられてきて、やがて角質となり、最後は垢となって皮膚から剥がれていきます。この表皮の細胞の一生のサイクルを皮膚のターンオーバーと呼び、約4週間かかることが知られています。
トレチノインは、表皮の深い層にあるメラニン色素を外に出してしまう働きを持っています。トレチノインは表皮の細胞を活発に増殖させるために、表皮の細胞はどんどん押し上げられていき、そのときにメラニン色素を一緒に持って上がっていき、2ないし4週間でメラニン色素を外に出してしまいます。これがトレチノインの特長です。本治療では、この期間ずっと、強い漂白剤であるハイドロキノンを作用させて、メラノサイトに新しいメラニンを作らせなくしておきます。そうすると結果的に、表皮はメラニン色素の少ない、きれいな新しい皮膚に置き換えられることになります。
にきびに対しては皮脂腺の機能が亢進するとともに、毛孔の入り口に角質が異常に厚くなり蓋をすることにより起こります。トレチノインは、皮膚の皮脂腺を萎縮させ、皮脂腺の機能を低下させるとともに、毛穴に蓋をしている角質をはがれやすくすることによって、にきびを治していきます。
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